「TOCHIとCRAFT」 トチのおいしい文化をもっと。 「TOCHIとCRAFT」 トチのおいしい文化をもっと。

トチの日々
加賀棒ほうじ茶

加賀棒ほうじ茶が
愛される3つの違い

3月 石川

皆さん、こんにちは。
今回は、素材の見た目だけじゃない!
「“茶葉を使う”お茶やほうじ茶」と、「“茎を使う”加賀棒ほうじ茶」の違いについてお届けしたいと思います。
違いをまとめると、3つになります。

まず1つ目。何と言っても「香り」が違います。
茎を焙煎したほうじ茶は、その独特の香ばしさが特徴で、その香ばしい香りの成分は葉を焙煎したほうじ茶の約1.5倍(※)とも言われています。また、花のような香り成分があることも特徴です。それは紅茶にもあるような華やかな香りで、この香り成分が棒ほうじ茶には多く含まれているのです。

しかも、その差は何と、葉ほうじ茶の4倍。(※) なので加賀棒ほうじ茶は、「心の底から癒されたい」というときにピッタリのお茶と言えるでしょう。
※石川県工業試験場調べ

続いて2つ目の違い、それは、「焙煎の温度」です。
薄い葉に比べ硬い茎を使う棒ほうじ茶は、その分、高温で焙煎できるという特徴があります。

そのため、よりスッキリ爽やかな味わいのお茶に仕上げることができるのです。
この爽やかさは基本的にどんな食事やスイーツにも合います。ただ、その中でも特に相性がいいのが、“脂の旨味を味わう”お料理です。

この季節で言えば、例えば新鮮なお刺身と一緒に楽しんでいただくのがオススメです。

最後の3つ目の違い、それは、「文化」です。
茶葉を使ったお茶は、武士なども愛した、いわゆる上流階級の人たちが嗜む文化として発展してきた経緯があります。

一方、棒ほうじ茶は元々捨てられていた茎の部分を使ったお茶。「もったいない」という理由で生まれた庶民の人たち発祥の文化と言えるでしょう。

なので、これといった礼儀作法も特にありません。加賀棒ほうじ茶を飲むときは、皆さんもぜひ石川の人たちのように気軽に楽しんでみてください。

今回ご紹介した「香り」「焙煎の温度」「文化」。この3つの違いが、加賀棒ほうじ茶ならではの特徴であり、魅力であると言えます。

次回も、まだまだある加賀棒ほうじ茶の魅力についてお話させていただければと思います。
それでは、また。