




表現する上で意識していることは?
作品づくりは、自己表現だと思っていて、私はもともと自信がない自分の「穴を埋める」じゃないですけど、そのために表現を始めました。
それでいろんな人と繋がったりして、音楽に救われてきたんですね。
だから表現するにあたっては、この表現ならいろんな人に「届く」、「響く」ことや、表現の「美しさ」を意識しています。
受け取り方は人それぞれでいいので、その人なりの解釈で希望や光になれればいいなと思っています。
歌詞づくりにおけるこだわりは?

日常的に言葉をつづるなかで、自分なりのテンポやリズムを大事にしています。書くときに自分の気持ちいい語感だったり、好きだなって言葉だけをギュッと集めて歌詞にしています。常日頃から好きな言葉をストックして、曲に合う色合いを持った言葉を直感的に繋げて書いていますね。
制作の過程で行き詰まることは?
ありますね。浮かばない時は浮かばないし、でもそれは人間なんで仕方ないなって思ったり。そんな時は違う表現方法を試します。例えば、歌詞を書きたくない時は絵を描いたりすることで、自然とバランスをとっている感じ。あとはいろんな人と話しに行って「この人のこの言葉よかったな」と閃いて、メモしたり。
その切り替えは意識してやっている?
そうですね、意識してはやめに切り替えます。閃き重視なので、気分が乗っていないといいものは生まれづらいというか。音楽や表現って楽しいもの、自由であるのが本当の姿だと思うので、あまり苦しまずに生めるのがいいなと思います。

表現者として「こう生きたい」というのは?
表現って旬があると思っていて。今いいなと思うのが変わって行ったり。今いいなと思うものを鮮度が高い状態で届けたいなと思います。
自分の性質的に、常に何かをつくり続けていた方が、精神上いい状態なので、そのリズムを壊さないためにも、常に旬を届けていくというのが、自分のスタイルにあっていると思うんです。ジャンルもいろんなジャンルを取り入れたものなので、あまり形式がないっていうのがあって。今は音楽をCDパッケージングしなくても、すぐ届けられる環境なので、今の時代にもあっているのかなと思います。
今後の目標は?

表現をやりたくなくなることはないと思うので、何歳になっても、自己表現をやりつづけたいし、そこに携わってくれている人、お世話になっている人、衣装、メイク、バンドメンバー、プロデューサーと一緒に、最高の表現をやりつづけていきたい。それが多くの人じゃなくてもいいけど、可能性がある限り、深く届けばいいなって思っています。



DAOKO
15歳の時にニコニコ動画へ投稿した楽曲で注目を集め、2012年に1st Album『HYPER GIRL ─向こう側の女の子─』を発売。以来、各種映画主題歌、挿入歌、C Mソングなどでも世界各国から大きな注目を集める。そして、2015年3月女子高生にしてTOY’SFACTORYから1st アルバム『DAOKO』にてメジャーデビュー。2018年には映画「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」主題歌『打上花火』(DAOKO×米津玄師)を担当。2019年からは新たにバンド形式でのライブツアーを行っている。


